さぁ、いよいよ東照宮のメインスポット国宝「陽明門」へと進みましょう。
東照宮創建当時(1617年)の社殿はとても簡素なものでした。
家康の21回忌(1636年)に向けて三代将軍 家光によって「寛永の大造替」が始められ、
現在のような絢爛豪華なものに建て替えられたのだそう。
さらに2017年から4年間行われた平成の大修理によって漆塗りや金箔などが施され、
陽明門は当時を越える美しくゴージャスな姿に生まれ変わっています。
門全体に大小様々な彫刻が500体以上もあり、一日中見ていても飽きないことから
「日暮門」とも呼ばれているのだとか。
ここに来て寒さと雨が強まり、傘とカメラとを構えるのはなかなか至難...。んが、1つ1つ見どころをチェックしていきましょう。
門の上から、まずは「鬼瓦」
邪悪なものが入ってこないよう、睨みを効かせていますが、どことなく「ひょうきん」な感じ。
もともとは狩野探幽の作だそうですが、現在のものは1969年に日本画家 羽石光志画伯が模写復元したもの。
ザッと見ただけでも見どころ満載の陽明門。
屋根の下にある彫刻は「龍と息」
2匹が重なっていて、上は「龍」で下が「息」。そっくりですが、違いは「息」には鼻の穴が空いているところ。
そしてその下には「目貫の龍」
真っ白な彫刻で、ヒゲとツメは金色に。軒を支える「斗きょう(ときょう)組み」のデザインも秀逸。
構造的にも衝撃を吸収・分散するため、たいへん優れております。そして「中国の故事や仙人」。
政治家の周公や、仙人など、古代中国の人々が描かれています。細かいところまで丁寧に彫刻が施されているのは本当に見事。
門の正面両脇には2体の「髄身像」が。
「髄身(ずいじん)」とはエライ人を警護する人のこと。
向かって左側は明智光秀がモデルという説も...。
陽明門を囲む廻廊の、様々なシーンを表現した彫刻も立派。
やっと門をくぐって....天井に描かれているのは「昇り龍と降り龍」。
門をくぐって左側には「魔除けの逆さ柱」。
「完成は崩壊の始まり」という考えから、陽明門はあえて未完成の状態に。手前から2本目の柱だけ模様(グリ紋)がわざと逆さになっています。
そして裏側の両脇には狛犬さん。
デザインがおしゃれ。本当に一日中みてられそうです。
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