2025年8月3日日曜日

高野山 壇上伽藍 参拝

金剛峯寺から壇上伽藍(だんじょうがらん)へ蛇腹路(じゃばらみち)を通ります。
空海は高野山を「龍が東西に伏せるが如く」とたとえ、この道が龍の腹付近に相当することにより名付けられた道。地主の明神様が弓矢の稽古をしているため、真ん中を歩いてはいけないとの伝説が伝わっています。

壇上伽藍の参拝コースとしては、こちらは裏手になるので正面まで境内を足早に移動。

「中門」から参拝スタートです。
開創1200年を記念して2015年、172年ぶりに鎌倉時代の様式を再現して建てられた「中門」

消失前のものとわずかにずらして建てられていて、旧門の礎石が見られるそうなんだけど....見当たらず。

一礼して境内へ。


壇上伽藍は高野山全体を境内としたときに核になる場所で、真言密教の修行の場。

密教の「胎蔵曼荼羅」(大日如来を中心に心理や悟りの境地を視覚的に表現したもの)の世界を立体的に表現した堂塔で構成され、修行僧が行う「両壇遶堂(りょうだんにょうどう)次第」の順(中門から時計回りに蛇腹路へ)に従って拝礼するのが正式。

なので我々も時計回りで。


 壇上伽藍の参拝ルート


「中門」をくぐり、正面には「金堂」
高野山の総本堂。現在のものは7代目で1932年に落慶。

高村光雲作の薬師如来像が安置されていますが、秘仏のため非公開。


続いて「六角経蔵」
鳥羽法皇を弔うため皇后が建立したもので、下の取手を持って回すことができ、
一回り=一切経を一通り読んだ功徳が得られるのだそう。

どっちに回すかわからんけど、とりあえず時計回りで。
こちら、境内の隅っこにポツンと建っているし、パッと見、回るなんて思わないから参拝客はみんなスルー。
してたのに、僕らが回してるもんだから、その後は我も我もの大騒ぎに。
みんなちゃんと下調べしてきてないのかしら?


次は「御社(みやしろ)」とその拝殿「山王院」。
こちらが拝殿「山王院」

その奥に高野山の鎮守である「御社(みやしろ)」
只今修復中。


そして境内の奥にあるのが「西塔」
弘法大師の伽藍建立計画案である『御図記(ごずき)』に基づき、大師入定後に建立。
大日如来の密教世界を具体的に表現する「法界体性塔(ほっかいたいしょうとう)」として「根本大塔」と対をなす重要な多宝塔で、日本初の多宝塔様式と言われています。

派手な「根本大塔」よりこっちのが趣があって良いなぁ。
(金閣寺と銀閣寺みたいなものかしらね)

西塔から根本大塔までには順に「孔雀堂」「准胝堂(じゅんていどう)」「御影堂」と中小のお堂が並びます。

中でも「御影堂」は弘法大師の持仏堂(自身の持つ位牌や仏像を安置する堂)として建てられ、高野山で最重要聖域。限られた人のみ堂内に入ることが許されているのだそう。

ちょうど、お坊さんがお経を読み上げていました。

その「御影堂」の前に立っているのが「三鈷の松(さんこのまつ)」
弘法大師が唐から真言密教を広めるにふさわしい場所を求め日本に向かって「三鈷杵(さんこしょ)」という法具を投げ、それが引っかかっていたと言われる松。

三本葉を拾い身につけていると金運に恵まれるのだそう。

って聞くと俄然やる気を発揮するナナス様。
夢中になって探します。
で、ちゃんと見つけるところがスゴイ!!
その集中力と熱心さに感服いたします。


そして、さっきからチラチラ見えている朱色の巨大な塔が「根本大塔(こんぽんだいとう)」
高さ48.5m。
人の大きさと比べても、その巨大さがわかります。
ガイドブックの写真を見ている限り、こんなに大きいとは思いませんでした...。

内部は絢爛豪華で、本尊の大日如来を中心に金剛界の四仏(阿閦・宝生・阿弥陀・不空成就の四如来)が取り囲み、さらに十六大菩薩が描かれた16本の柱が立ち、壁面には真言宗で崇拝される8人の祖師(八祖大師)が描かれ、堂内そのものが「立体曼荼羅」となっています。

 壇上伽藍「根本大塔」内部の写真@るるぶ
 
身長161cmのナナス様と比べても、
大塔......デカっ!

根本大塔の西側にも中小のお堂が立ち並び、
その中には高野山に2つある国宝のうちの1つ「不動堂」が。
1300年代前半に再建されたお堂で、高野山で2番目に古い建物です。

この先は最初に来た「蛇腹路(じゃばらみち)」へと繋がります。


一通り壇上伽藍を参拝し、これにて高野山で必見の「奥の院」「金剛峯寺」「壇上伽藍」をコンプリート。

時刻は16時過ぎ。


他にも「霊宝館」や「高野山デジタルミュージアム」は17時までなので少し見ることはできます。

んが、少々お疲れモード。


この後、再び電車で橋本駅まで戻り、クルマに乗り換えて少し離れたホテルまで行かなければならず、高野山参拝はこれにて終了となりました。


高野山駅に向かうバスの車窓から高野山のエントランス「大門」
中心地から少し離れているから、訪れるのは少々難しい。

0 件のコメント:

コメントを投稿